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今回は私の本業である管理栄養士のご紹介。
管理栄養士という資格は一人の人間の人生において役立つ資格なのか？包み隠さず、本音を語りたいと思います。
これから管理栄養士を目指している方、管理栄養士として働いている方、もちろん管理栄養士という職業を全くご存じない方も参考にして頂ければと思います。
管理栄養士とは？
そもそも管理栄養士とはどんな職業なのでしょうか？簡単に紹介させて頂きます。
管理栄養士とは、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格。病気を患っている方、高齢などで食事が食べ辛くなっている方、もちろん健康な方も、ひとりひとりに合わせて専門的な知識と技術を持って栄養指導、栄養管理、給食管理を行う事ができます。
一方、よく比較される栄養士は都道府県知事の免許を受けた資格で、主に健康な方を対象にして栄養指導や給食の運営を行います。
ポイント
・栄養士は健康な方を対象。
・管理栄養士は健康な方はもちろん、病気で療養が必要な方にも栄養指導を行えます。
栄養士は栄養士養成施設を卒業すると取得できる資格です。
管理栄養士になる道は以下のようにいくつかあります。
管理栄養士養成施設を卒業する、栄養士として実務経験を積むなどすると管理栄養士国家試験の受験資格を取得できます。
国家試験に合格することで、管理栄養士と名乗る事ができるようになります！
管理栄養士養成施設は全国に137校あるそうです。専門学校や短大はなく、すべて4年制大学です。
管理栄養士の主な活躍の場は、医療施設、福祉施設、学校給食、行政、スポーツ関連、食品企業など、資格を活かし幅広く活躍する事が可能です。
一定以上の食事数を提供する施設や病院では、管理栄養士の設置基準があります。
社会的にも需要は絶えない職業である事は間違いありません。
最近では、メジャーリーガーの大谷選手には専属の管理栄養士がいる事が話題になっていました。
スポーツのパフォーマンスには、栄養は欠かす事が出来ない存在ですよね。これからもっと注目されていく分野だと思います！
管理栄養士の本音
さっそく管理栄養士として10年働いてきた本音をお伝えしたいと思います。
管理栄養士になって良かった事。残念だった事は以下の通り。
管理栄養士の良い所
・【食】【職】に困らない
・活躍できるフィールドが幅広い
・やりがいがある
管理栄養士の残念な所
・給料が低い
・不規則なシフト制勤務
・管理栄養士の社会的地位、知名度が低い
・圧倒的な女性比率
詳しく見ていきましょう。
【食】【職】に困らない
これは大学時代の恩師の初めての授業で教わりました。
食のプロフェッショナルである管理栄養士は職に困る事は無い。と。
おやじギャグではありますが、まさにその通り。社会に出るとこの言葉の重みは良くわかりました。
もちろん食や栄養の知識は一般の方よりも長けているので、家族や知人が病気になった時もアドバイスしてあげる事ができます。
そして、頼りにされる事も多いです。
私も転職は3回していますが、管理栄養士という資格があったおかげで職探しに困った事はありませんでした。
【食】【職】に困らないと言うのは、管理栄養士の最大のメリットと言えるでしょう。
活躍できるフィールドが幅広い
これも【職】に困らないという点と共通しているのですが、資格を活かして幅広く活躍することができます。
管理栄養士の就職先として主な所は、病院、福祉施設、介護施設、学校、保育園、行政機関、企業など様々です。
最近では、プロスポーツチームの専属、フィットネスクラブの専属管理栄養士などの需要も増えています。
企業では、食品企業の営業や商品開発。国や大学の研究機関でも活躍する事ができます。
また、最近はフリーランスとして活躍する管理栄養士も増えています。
料理教室や美容教室、個別の栄養相談、フードコーディネーターなど資格を活かす事で働くフィールドは無限大と言えるでしょう。
管理栄養士としてのやりがいは大きい
どのような職場でも、管理栄養士は「食を通して人々を幸せに導く」という共通事項があります。
自身の栄養管理、栄養指導で患者さんを健康に導けます。
食べ辛くなった高齢者に、食事工夫をしてあげる事で食事ができるようになります。
アレルギーがある子供の親御さんにアレルギーフリーのおやつの作り方を教えてあげるととても喜ばれます。
このように、「食を通して人々を幸せに導く」事が出来るのは管理栄養士の特権です。
人が生きていくうえで、食は欠かす事のできないものです。
その食を通して、感謝の声を肌で実感できるのは、管理栄養士として最高の喜びに繋がります。
給料が低い
ここからは管理栄養士の残念なところ。
最大の残念な所は給料が低いこと。
給料が低いと言うか、仕事内容と割に合わないと言った所でしょうか。
国家資格は難関、食や栄養だけではなく幅広い医療的知識が必要、調理を担当する場合は体力も必要です。
知識も体力も必要なうえ国家資格であるにも関わらず、給料は日本人の平均値かそれより少し低い程度となります。
管理栄養士の給料が低い、最大の原因は医療資格の中で唯一、管理栄養士だけが業務独占資格で無いと言うことです。
業務独占資格とは？
資格を取得している人だけが業務を行える資格のこと。資格を持ってない人が業務を行ってしまうと、法律違反になります。特別な知識やスキルが必要なものが多く、試験の難易度も高めです。
管理栄養士の主な業務内容である、栄養管理や栄養指導は医師や看護師も行う事ができるので、業務独占にはあたりません。
管理栄養士は単なる名称独占資格です。
名称独占資格とは？
資格を持っている人だけが特定の肩書きを名乗ることでき、資格を持っていない人はその名称を名乗ることができない資格のこと。業務独占資格のように、資格を持っている人だけが業務を行えるといったものではありません。
資格を持っていなくても業務自体は行えますが、国家資格という肩書きがあることにより信頼度が高まります。
管理栄養士のおおよその年収は350～500万円程度となっています。
職場によって差は大きいと思いますが、食品企業や研究職、行政などとなるともっと年収は高くなります。
管理栄養士10年目の私の年収は、おおよそ450万円程度。
保育園勤務の頃は300万円程度しかなかった時もあります。涙
この薄給では、家族を養っていくことができないので、副業をしています。
不規則なシフト制勤務
朝昼夕と3食提供している所では、もちろんシフト制の勤務になってしまいます。
朝食の時間は8時ぐらいなので、5時には出勤する必要があります。
夕食の時間は18時ぐらいなので片付けや翌日の準備をしていると20時や21時になりますね。
人手不足の現場では、通し勤務や残業時間が長くなったりする事も多いでしょう。
もちろん職場を選べばこのような過酷な勤務は避ける事が出来ます！
私の現職場はぴったり定時帰宅しています。お昼休みもきっちり1時間とれるのでストレスフリー！
食品企業で勤務していた頃は、少し特殊な業種だったのもありますが、毎朝（毎深夜？）0時に起きて2時から働いていました・・・。
管理栄養士の社会的地位、知名度が低い
これは給料が安い事情にも繋がる事です。
世間一般では、管理栄養士と栄養士の差がわからない方がたくさんいらっしゃいます。
栄養士と言えば、言い方は悪いかもしれませんが、「給食のおばちゃん」と連想される方が多くいらっしゃるイメージです。
実際に働いている方も、他の医療職と比較すると管理栄養士の地位が低いと思われる方は多いと思います。
なぜなのか・・・？
私の勝手な推測ですが、医療と食の重要な関連性がまだまだ認識されていないからです。
EBN＝Evidence based nutrition：科学的根拠に基づく栄養
EBNの重要性を認識してくださっている医療職の方はまだまだ少ないです。
ましてや管理栄養士でさえEBNの重要性を理解していない方も多いと思います。
EBNの認識がもっと世間一般に知れ渡れば、管理栄養士の社会的地位も高くなっていくのでは無いでしょうか。
私が勤務している病院は、院長がEBNを大切に考えられているので、院内でも管理栄養士だからと下に見られる事はありません。しっかりと意見を言える環境が整っています。
管理栄養士は圧倒的な女性比率
皆様ご存じの通り、管理栄養士の大半は女性です。
女性：男性＝1：9ぐらいのイメージでしょうか？
女性が多いというのは、正直、私にとっては全く残念な所ではありません！
男性管理栄養士という事で重宝して頂ける事も多く経験してきましたので、私にとっては良かった所となります。
女性が多い分、どうしてもいざこざが多くなってしまうと言うのは、よく管理栄養士仲間から耳にするので残念分類にしました。
調理をしたり、重い食材や栄養剤を運んだりと結構力仕事も多いので、女性が困ってしまう場面も多いようです。
もっともっと管理栄養士は男性の比率が高くなるべき職業だと思っています。
管理栄養士を目指されている男性はチャンスではないでしょうか。
管理栄養士の本音（SNSより）
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